バサロスタートの鈴木大地(水泳)について! 過去の活躍及び現在の活躍について!!

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バサロスタートで有名で、昭和のヒーローといって過言でないソウルオリンピック 水泳背泳ぎ100mの金メダリストであり、現在はスポーツ庁長官で東京オリンピック競技大会組織委員会理事の鈴木大地さんについてまとめ記事をお送りします。


出典元: スポーツ庁

Contents

鈴木大地 プロフィール

フルネーム: 鈴木大地
泳法: 背泳ぎ
生年月日: 1967年3月10日(52歳)
生誕地: 千葉県習志野市

体育学者
スポーツ庁初代長官
国際水泳連盟理事(2017年 -)
アジア水泳連盟副会長(2016年 -)
1988年ソウルオリンピック100m背泳ぎ金メダリスト
順天堂大学客員教授
元日本水泳連盟会長(2013年 – 2015年)

鈴木大地の水泳現役時代の活躍

鈴木大地さんが現役時代にどれだけ凄かったのか紹介します。

オリンピック

ロサンゼルスオリンピック

鈴木大地さんは小学生から水泳を始め、船橋市立船橋高等学校在学中にロサンゼルスオリンピック代表に選出されました。

100m背泳ぎ11位
200m背泳ぎ16位
400mメドレーリレーは決勝進出 (決勝は失格)

鈴木大地さんというと、金メダルを取ったソウルオリンピックだけが印象に残ってますが、ロサンゼルスオリンピックでも若干17歳なのに出場してしっかりと記録を残していたのですね。このとき既に鈴木大地さんはバサロスタートを取り入れていました。

ソウルオリンピックでバサロスタートで長く潜る泳法をしていたのは鈴木大地さんだけでした。

ソウルオリンピックで金メダル

ソウルオリンピック金メダル時のレースは私もテレビで見ていましたが、勝ったときに解説と実況の興奮や鈴木大地さんのガッツポーズなど、いまでも良く覚えています。


出典元: ベースボールマガジン社

 

100m背泳ぎ 準決勝のタイムは3位でした。
タイムは55秒90で、世界記録54秒51でトップ通過したバーコフさんとは1秒39という大差でした。

午後の決勝に向けてインタビューアーから作戦を聞かれた鈴木大地さんは「秘密! 内緒!」と一言コメント、実際に鈴木大地さんには秘策がありました。

 

準決勝を終え、一旦選手村に戻り、準決勝のバーコフさんとのレースを何度も見て、鈴木大地さんはその作戦で勝てることを確信しました。

作戦とはバサロスタートのキックの回数を増やすということです。それまで21回だったキックの回数を27回に増やすのです。それにより潜水距離を5m延ばしておよそ30mにするという作戦です。


鈴木陽二コーチ
出典元: ミドルエッジ

このままでは勝てないとコーチの鈴木陽二さんも同じことを考え、試合直前の会話では、キックの回数を25回にすることを鈴木大地さんに提案しました。

すると鈴木大地さんは首を横に振り、「27回にします。バーコフと体半分の差で浮き上がれれば、後半絶対逆転できる!」そうコーチに告げました。27回のキックは鈴木大地さんにとっても未知の領域でした。これは金メダルへの賭けでした。


デビット・バーコフさん
出典元: ISHOF

そしてむかえた決勝レース。バサロスタートでは27回のキックにて30m以上潜水しました。このとき隣レーンのバーコフさんも予選とは違う鈴木大地さんの行動に焦ったようです。

2人が浮き上がったとき、準決勝では体1人分の遅れをとりましたが、決勝では狙い通り、バーコフさんから体半分遅れでした。

 

精神的に焦りを覚えたバーコフさんはその後終盤で失速。見事に鈴木大地さんは追いつきました。最後ゴール板には同時に着いているように見えましたが、タイムは55秒05、鈴木大地さんのほうが0.13秒差でタッチが早く、金メダル取得となりました。

まさに鈴木大地さんとコーチが描いていた通りのレース展開となりました。この金メダルは日本水泳で16年ぶりのオリンピック金メダルでした。


出典元: ベースボールマガジン社

なお、オリンピックの舞台ではコンマ何秒の勝負になることをわかっていた鈴木大地さんは実は爪を伸ばしていました

オリンピックの決勝では爪が折れて、指が骨折しても構わない気持ちでタッチ板に指をつきたてました。これが勝因の1つかもしれません。

 

鈴木大地さんといえば、金メダルをとった直後のインタビューがとても印象的だったのを私もいまでも覚えています。
とにかく、鈴木大地さんの態度が悪かったんです。

調べたところ以下のようなやりとりだったようです。笑

インタビュアー:今のお気持ちは?

鈴木大地:嬉しいに決まってます。

インタビュアー: 勝因はなんだと思いますか?

鈴木大地:見ていて分からなかったんですか。
引用: 楽しいことだけ話したい

当時子供だった私は怖い大人だなぁと思いました。
この尖り方は千葉すずさんにも共通するところがありますね!

 

このセリフは日本水泳連盟のポスターにも使用されたことがあります!!


出典元: 日本水泳連盟

バサロスタートについて

 

潜水することによって水面近くを進行する際に生じる造波抵抗を軽減あるいは無くすことで高速の推進をすることができます。ただし、長く潜りすぎると体力が消耗し、その後の泳ぎスピードが遅くなってしまいます。


出典元: ミドルエッジ

ソウルオリンピックの4年前のロサンゼルスオリンピックでは鈴木大地さん一人がバサロスタートをしていました。

草分け的な存在の鈴木大地さんはバサロスタートに確信をもって技術に磨きをかけ、結局はトップ選手もそろってバサロスタート取り入れましたが、ソウルオリンピックの晴れ舞台で金メダル取得をしたのは、いち早くバサロスタートを取り入れていた鈴木大地さんとなりました!


出典元: ほしくまラヂオ3

鈴木大地さんの代名詞であるバサロスタートですが、ソウルオリンピックの直後、泳ぎの潜水距離を10mに制限するルール改正が行なわれました。1991年にこの制限は15mに緩和され、現在に至ります。

鈴木大地の現在の活躍

 

鈴木大地さんは水泳選手を引退後も指導者や連盟理事など水泳に携わってきました。

そして2015年、スポーツ庁長官、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事に就任されました。


出典元: asahicom

スポーツ庁長官

 

文部科学省の外局として2015年10月1日に設置された日本の行政機関であり、
スポーツの振興その他のスポーツに関する施策の総合的な推進を図ることを任務とされています。


出典元: Twitter

鈴木大地さんは初代スポーツ庁長官となりました。副業禁止の国家公務員にあたるため、他の役職は全て辞任されています。

初代長官について、下村博文文科相は、「スポーツに精通し、統治能力も備えた人材」が望ましいとし、民間からの人選を進めていました。日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎さんや柔道の五輪金メダリスト山下泰裕さんの名前も挙がっていたようです。

 

決め手となったのは水連(日本水泳連盟)を立て直した手腕でした。
鈴木大地さんは日本水泳連盟会長時代、選手強化のみならず普及や振興にも力を入れ、地方にも頻繁に足を運び、積極的にスポンサーを獲得されていました。

就任時に年間1億5000万円の赤字だった業績が、2年間で1億5000万円の黒字に改善したのです。

 

少し話がそれますが、水泳に深く関わっている人の中には鈴木大地さんのことを悪く言う人はいません。とにかく鈴木大地さんは努力家です。

鈴木大地さんは天性の才能で金メダルを取得したわけではなく、世界一努力した結果の金メダルだったと言われています。鈴木大地さんの指と指の間は努力の結果、水かきのように皮膚が進化していたそうです。

 


出典元: Exblog.jp

鈴木大地さん本人は「泳ぐ時の指の間の隙間を埋めようと、細胞が気を使って発達してくれたんじゃないか」と語っておられます。

最後に

努力、戦略によりとるべくして取ったソウルオリンピックの金メダル。

バサロスタートの第一人者。

水泳理事再生の手腕を買われて、スポーツ庁長官。

という鈴木大地さんでした。

2020年には東京オリンピックもありますので、これからも忙しいでしょうが、鈴木大地さんなら問題なくスポーツ庁長官としての任務を遂行してくれることでしょう。

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